5月バリエーション山行(誰も知らない二等点の山シリーズ)  簑 谷 山 (1485.9m 二等三角点)

5月バリエーション山行(誰も知らない二等点の山シリーズ)

簑 谷 山 (1485.9m 二等三角点)

山P5240099

▲稜線上の薄い藪を歩く

誰も知らない二等点の山シリーズ2回目は、丹生川ダムの東にある簑谷山。以前登ったときはダムが工事中だったので、完成により道がどのように変わっているか心配である。
岐阜組8人は2台の車で県庁を出発。高山インターからいつもの上枝駅を通るショートカットのルートで2時間足らずで旧丹生川村役場に到着、長野から来る村松君を待つ。彼もほぼ時間通りに到着、そろって折敷地に向かう。ダムの手前で左折し、新しい付け替え道路を通りダムの上に出る。新しいダム湖周回道路を少し行くと、以前通りの林道入り口に到着。特に心配するほどの事も無かった。周回道路脇に駐車する。
前回は林道入り口より歩いているので、今回もそのように歩き出す。途中にゲートがあったとか道が荒れていたとかの理由があった
ように思ったが、歩いても歩いても林道に障害は何も無い。結局林道終点まで車でも入れたのである。無駄に歩いた1時間ではあるが、これを車で入ると1時間弱の登りで頂上となる。これではお山に対して失礼ということになろう。林道途中に山菜の収穫も少なからずあったので、やはり林道入り口から歩くのが本来の姿であると納得した次第である。
地図上には、林道終点から山腹を周回する林道が記されている。完全に廃道で草と伐採した枝で埋まっているが、歩けないことも無いのでそれを辿る。時計回りに暫く進み、途中から左の植林帯に入りコルに出る。その先は小尾根を直登。道は無いが藪もそれほどでも無く、木に掴まりながら順調に高度を稼いでいく。
30分の上りでピークに着くと左折し、北へ緩やかな稜線を辿る。何となく踏み分け道もある。その稜線歩きも10分足らず。特に苦労することも無く三角点に到着。もっと手強い山を期待していたかも知れない参加者に対しては申し訳ないような呆気ない山であった。
少々の藪を切り開き広場を作り、昼の憩いの場とする。周囲は立ち木が多く見晴らしは今一だが、木の間越しに笠ヶ岳や黒部五郎が見える。笠ヶ岳の雪形の白馬は大分痩せてしまっていた。村松君の蘊蓄を聞きながらの1時間も過ぎ、同じルートを下る。林道に戻ってからはお目当ての山菜採り。車止めでそれなりの収穫を山分けし、そのまま北へ向かう村松君と別れ帰途についた。次回はもう少し難しい山を選ぼうと思う。          [堀 義博 記]

[日 時] 平成27年5月24日(日)
[場 所] 岐阜県高山市丹生川町折敷地~同市同町鼠餅
[参加者] 神山敬三、後藤 允、白木貞次、竹中美幸、縄田さかゑ、堀 義博、馬渕 等、村松哲彦、山本善貴
[タイム] 県庁東駐車場6:30=旧丹生川村役場8:15~8:35=林道入口8:50~9:05-林道終点10:00~10:10-簑谷山11:10~12:00-林道終点12:35~12:45-車止め13:40~13:55-県庁東駐車場16:00(解散)
[地 図] 町方(高山11-4)、籏鉾(高山11-2)

5月例会山行 上谷山(1083.0m 二等三角点)、鏡山(1086m 三角点なし)

5月例会山行

上谷山(1083.0m 二等三角点)、鏡山(1086m 三角点なし)

山P5100119

▲上谷山頂上で参加者一同

 

山P5100127

▲鏡山頂上で参加者一同

この山は徳山ダム堰堤の西側に位置し、上谷山(うえんだにやま)はぎふ百山、鏡山は続ぎふ百山に含まれている。当支部では28年前に上谷山に登っている。当時はまだ徳山ダムの工事は始まっておらず、徳山本郷の街並みも賑っていた。
今回は徳山会館を起点とし、上谷山経由でヤブの鏡山を目指す。会館前の駐車場から歩き出す。道路脇の階段を登るとすぐ展望台に出る。青空のもとダム湖の上に新緑の山々が広がる。この山行一の展望、というより展望と言えるのはこの付近のみであった。再び階段を登り森の中に入る。若葉の深い緑に囲まれて歩くのは清々しい気分になる。頭上は樅やミズナラの大木が覆い、シロモジの葉の間を縫って緩やかに、あるいは急登を繰り返し進んでいく。
時々木の間からダム湖が覗く。湖上を渡る風が吹き付けるのか、涼しい風が横から吹き抜け汗もかかずに歩いていけた。尾根芯には薄い踏み跡が残っており、倒木や枝が覆っていても問題ない。高度があがると北に能郷白山から金草岳が切れ切れながら見られるようになる。上谷山頂は高い木に囲まれ、三角点の周りだけ切り開かれていた。周辺を猪が掘り起こしており、その土で埋もれていた三角点標柱を掘出し集合写真を撮る。
小憩の後、この場に留まることにしたOさんを残し10人で鏡山を目指す。ヤブは根曲り竹と小灌木であったがさほど密ではなく、尾根芯には幽かな踏み跡もあり順調に進めた。ミノマタの分岐ピークで東に向きを変えると、笹は低くなり気持ちのいい樹林帯になる。山頂が意外な近さに迫っていた。
鏡山の山頂は背丈を越える笹と高木。太いミズナラの枝に山名板が付けてあった。記念の写真が撮れるよう切払い、パチリ。木の間から花房山が覗く。お腹が空いてきたこともあり、早々に上谷山へ引返し昼飯とした。西には千回沢山らしき山塊が木の葉越しに見えそうでもどかしい。山頂周りにコシアブラの高木が有り、木登りの上手い老熊が若芽を取り、分けてくれた。この日の夕飯に春の香りをはこんだ模様。日差しは強いが爽やかな風と明るい緑に包まれた一日であった。                                [神山敬三 記]

[日 時] 平成27年5月10日(日)
[場 所] 岐阜県揖斐郡揖斐川町開田(旧徳山村)
[参加者] 大口瑛司、神山敬三、西條好迪、白木貞次、関本俊雄、高木基揚、竹中美幸、竹中佳美、久田宗昌、堀 義博、山本善貴
[タイム] 徳山会館駐車場6:45-上谷山頂上9:45-鏡山頂上10:50-上谷山11:45~12:45-徳山会館駐車場14:55(解散)
[地 図] 美濃徳山(岐阜10-2)、美濃広瀬(岐阜11-1)

5月バリエーション山行  漆 山 岳 (1393.1m 二等三角点)

5月バリエーション山行

漆 山 岳 (1393.1m 二等三角点)

山P5030046

▲長い稜線歩きの末辿り着いた漆山岳頂上で

この山は飛騨市の旧宮川村と旧神岡町の境にあり、東側が高原川へ一気に切れ落ちている。山頂部は高原状で、炭作りに木を切ったため高木が少なく笹に覆われてしまったようだ。したがって雪が無ければ到底登頂は望めない。この山に登るには、残雪期にソンボ谷林道を利用するか高原川沿いの西漆山集落から急斜面を攀じるようだが、体力不足の我々は、宮川から池ヶ原湿原まで乗り入れ、北に続くなだらかな稜線をたどることとした。
早朝、美濃の総合庁舎付近に全員集合。真っ暗闇の中高速道で高山を目指す。宮川町打保の集落を抜けるとすぐ宮川を渡り湿原へ行く林道に入る。林道は一週間前に開かれたばかりだと云うのに、数日来の高温のためか路肩の雪は少なく、先が思いやられる。池ヶ原湿原の駐車場に着くと既に10台程の車があった。
車道を800m戻り左(東)の谷の枝林道へ。倒木を跨ぎ雪を踏むようになるが、残雪は少ない。谷奥のT字路から左山にして植林帯に取付く。雪は締まっているが所々途切れており、雪を拾い枝を掻き分けながら、最後は直登して雪田のある最初のピークに飛び出す。視界が開け西に金剛堂山、白木峰が残雪をまとい目に飛び込む。辺りは新緑、ブナ林。思わず歓声が漏れた。少し行くと今度は右に北アルプスが、剣岳から笠ヶ岳まで広がる。見惚れてしまう光景だ。実にいい時期に来たものだと思う。
一旦下り林道に出、三角点峰への登りになる。雪は無く最初は胸ほどの細めの笹であったが、次第に太く背丈を越す根曲り竹に変わる。強引に掻き分けて雪のある所に出ると、そこが三角点峰山頂であった。笹と雪の中を探すと、運よくY氏が三角点を見つけてくれた。タッチ。三等点桂谷。さっそくF氏が真上の枝にピンクのリボンを結んだ。ここでようやく目標のピークが顔を見せるが、まだ遠くはるか。しかし空の青、木々の緑と雪の混ざる広々とした風景を目にすると、益々登高意欲が湧いてくる。
しかしながら、此処からが核心部であり手強い道行となった。稜線上は当然日当たりがよくヤブ(主に根曲り竹)が出ており歩き難い。南斜面も同様で時々残雪が途切れる。大いに助かったのは、北斜面ではほとんど雪が被っていた事だ。これで下山の時の登りでヤブを漕がずに済む。くねくねと稜線は曲り、何度もひだを上り下りし、残雪を踏みヤブを分け、やっとと思った雪田のさらに先のピークが頂上であった。
漆山岳山頂はなだらかな丘状で、残雪脇のヤブの中、直径1m程だけ笹の無い空間に三角点が有った。思わず駆け寄るようにして標石に触った。北面はヤブが高く視界が遮られていたが、展望はすこぶるいい。東は劔、立山、薬師、黒部五郎、槍、笠と連なり、南に流葉山が近く。西にまわって少し霞んだ白山、その右に三ヶ辻、金剛堂山、白木峰がひろがる。天気は良く、のんびりと景色を楽しみながら昼食をとる。
帰りは早い。ヤブも下りとなればさほど苦にならない。とは言え長い雪道はやはり疲れる。三角点峰を下った林道からは、遠回りになるが林道を歩くことにした。林道は初めこそ雪が詰まっていたが、日向側に回ると無くなり途端に暑くなる。最後の駐車場までの車道歩きはダラケてしまった。駐車場に着くと、体調不良で参加できなかったNさんが来ており、コーヒーを振舞っていただいた。予定より早く下山できたので、湿原を散策。小ぶりの水芭蕉、リュウキンカが咲き乱れていた。
日焼けとヤブ傷、疲労感さえも充足した山旅を彩るものであった。  [神山敬三 記]

[日 時] 平成27年5月3日(日)
[場 所] 岐阜県飛騨市宮川町洞 ~ 宮川町洞・神岡町東漆山 境
[参加者] 今峰正利、神山敬三、後藤 允、高木基揚、竹中美幸、竹中佳美、林 靖子、藤井法道、山本善貴、(縄田さかゑ)
[タイム] 池ヶ原湿原駐車場6:30-桂谷三角点9:25-漆山岳山頂10:25~11:10-池ヶ原湿原駐車場14:10(解散)
[地 図] 打保(高山14-2)、鹿間(高山10-4)

3月例会山行(積雪期登山研修) 美濃俣丸(1253.8m 三等三角点)~ 笹ヶ峰(1284.6m 三等三角点)

3月例会山行(積雪期登山研修) 美濃俣丸(1253.8m 三等三角点)~ 笹ヶ峰(1284.6m 三等三角点)

山美濃又丸  山笹ヶ峰

▲美濃俣丸(上)と笹ヶ峰(下)の頂上で

3月21日、暗い中、広野ダム駐車場に着く。登山準備をする間に夜が明け、出発する。岩谷川が注ぎ込むダムの橋を渡ってすぐの湖岸道は雪に覆われている。陽が出たばかりだというのに寒さは感じられず、ツボ足で1時間ほどかけて湖岸道を歩く。登山口となる鈴谷川林道に踏み入ると、杉植林地の山腹から雪解け水が流れており、50mほど地面が露出している。取り付きの直登は難ありとみて、そのまま鈴谷川沿いに林道を進むことにする。再び雪に覆われたところで、かんじきをつけて進む。林道が美濃俣丸に続く尾根に巻いて戻ってきたところで林道を離れる。取り付きは雪がなく、この上の尾根は雪がないのではないかと思わせる。かんじきを外し、杉や椿などにつかまりながら体を引き上げ引き上げ杉植林地の急斜面をのぼる。しかし、広葉樹が拡がる尾根上はたっぷりと雪があり、長いラッセルの始まりを約束している。交替交替ラッセルする。先行者はいない。まあこんなものだろうとは思うのだけれども、時間がかかる。体が沈む。今回は荷重をかけてのラッセルがテーマだ。 広い尾根を過ぎ、美濃俣丸主稜の北西尾根にのったところ(912m地点)で展望が開けてくる。狭くなった尾根の先には、美濃俣丸の頂が見える。そこからの稜線は笹ヶ峰に続いている。しかし、美濃俣丸頂上手前に急峻な1115mピークがみえる。楽にはたどり着けない。 当初の予定は頂上10時、とんでもない。露出した岩尾根を巻き、1115mピークで11時となる。頂上を眼前にとらえながらの昼飯とする。10分ぐらいで補給を終え、頂上を目指す。近づけば近づくほど頂上の見当のつかない急斜面にラッセルを少しずつ刻み、12時に美濃俣丸頂上に到着する。出発から6時間かかった。 360度の展望だ。快晴である。これから進む稜線の先には笹ヶ峰、後を振り向くと三周ヶ岳へと続く稜線、周りには不動山、千回沢山、烏帽子山など奥美濃の山々が重なり合っている。ウキウキ気分の中、今日の行程を再考する。 当初計画では、本日10時美濃俣丸、15時不動山手前、明日は不動山と千回沢山をピストンして下山となっている。ところがこの荷重と気温の上がった中での雪質、へとへと具合。結論は不動山・千回沢山行程は難ありと判断し、天候不良時等のサブ行程に入れてあった笹ヶ峰を最終目標地点と定め計画を立て直す。これからこのコースの最高地点、不動山への分岐の1294m 地点付近まで行けば、明朝、陽が昇る前に出発し笹ヶ峰ピストンを2時間以内で終えて下山できるはず。3つ程コブを越えねばならぬが、とりあえず頑張ろうということになった。 頂上から急峻な下り、鞍部まで足にまかせて一気に降りる。雪面が割れ、低木が出ているところもある。一つ目の丸いピークに登る。その先は東側に雪庇の張り出す稜線、1288mピークは巻きながら進む。トラバースし終わり稜線に戻ったところで、前方から単独行者と出会う。昨日から一泊して天草山・笹ヶ峰を越えて来たのだが、もう一泊し美濃俣丸に向かうと言う。我々は、目の前のピークに立ち、本日の宿泊地点を見定める。 ここから不動山分岐の間に、稜線上に笹の出た広い地点がある。着いてみると、西側は笹に遮られ、谷から吹上げる風の風よけとなっており、よさそうな雪面である。本日終了予定の3時近くとなっていたので、そこでテントを張ることにする。夕食は焼酎を飲みながら鍋である。寝る前に外に出ると、星空の中雪面が白く浮かんでいる。日本海側の港町の灯りも輝いている。まだ夜になっても気温が下がらない。明日は雪が締まってくれるだろうか、と思いつつ寝ていると、テントを激しくバタバタ叩く音がしていた。 3月22日、4時起床。早速、外を覗く。夜中の音の正体は降雪ではなく、あられであった。新雪がなく、雪面は締まっている。アイゼンが効きそうだ。薄暗い中、5時30分、出発する。昨日のつらさが嘘のように軽快にすすむ。ところどころ割れた雪庇に気を配りながら、30分で笹ヶ峰の頂上に着いてしまった。頂上に立っていると陽が奥美濃の山々の中を昇ってくる。今日の天気も良さそうだ。 テント場に戻り撤収し、7時20分再出発する。雪が締まっている内に美濃俣丸を越えようと急ぐ。登り返しが続くものの、9時20分に美濃俣丸頂上に再び立つ。頂上からの急な下りも昨日のラッセルが見事についている。いい仕事をしていると思っていると、2組ぐらい登ってくる。楽そうに話しかけられると、ちょっと悔しい。そのうちズボズボはまるようになる。急斜面を降りきったところで、アイゼンからかんじきにはきかえる。広い尾根を下るころには雪が腐ってくる。かんじきも効かずにずるずる滑る。途中で昼飯を食べる。帰りの鈴谷川林道はそのまま歩かずショートカットし直接林道起点まで下ると、きれいに駐車場まで除雪されきっていた。                                       [鈴木寛人 記]

[日 時] 平成27年3月21日(土)~22日(日)

[場 所] 岐阜県揖斐郡揖斐川町門入・塚 福井県南条郡南越前町広野 境

[参加者] 今峰正利、小林和雄、鈴木寛人

[タイム] 21日 美濃国分寺跡駐車場4:00=広野ダム駐車場5:20~5:50―鈴谷川林道起点   7:00-1115mピーク11:00(昼食)-美濃俣丸12:00-1294mピーク手前鞍部15:00

22日 起床4:00~出発5:30―笹ヶ峰6:00-泊地(テント撤収)6:30~7:20-美濃  俣丸9:20-鈴谷川林道起点11:00-広野ダム駐車場12:10

[地 図]  広野(岐阜10-4)

2月例会山行(積雪期登山研修) 高 倉 山 (1246.1m 三等三角点)

2月例会山行(積雪期登山研修)

高 倉 山 (1246.1m 三等三角点)

高倉山1

▲背丈を超す雪庇に挑む

今年も雪山山行は、雪がたっぷりある油坂周辺の山ということで高倉山となりました。皆楽しみに待っていたのですが、天気予報が悪くなったせいか参加者は当初の半分の5人になってしまいました。
当日は夜明け前から雨。本当に今日の山行はあるのだろうかと不安な気持ちで家を出ました。美濃市で4人が集合して、東海北陸自動車道を北へ走りました。雨はそのうちみぞれに、そして雪へと変わっていきました。白鳥インター手前からは吹雪とな り、視界は10mもないくらいでした。担当の鈴木さんに電話をすると、「もう暫くすると雪雲が切れる」とのこと。その言葉を信じて車を進め、集合場所の油坂峠に5時半、予定通りに到着しました。鈴木さんも到着し今日の新雪では山頂まで到底無理だが、せっかく来たのだから2、3時間は歩こうということになり、雪が止むのを待ちました。
1時間ほど待つと本当に雪が止んできたので、準備をし7時に出発しました。最初からワカンを付け、膝まで埋もれながらラッセルを交代して進みます。九頭竜湖に架かる橋を渡り正面の尾根に取り付きました。最初は急な所で、出来るだけ早く登り切り尾根筋に出たいのですが、かなりの新雪に苦労しました。
急だからといってジグザグに登るとかえって雪崩を引き起こしやすいので、直登です。ワカンならば新雪を蹴り込んで階段を作って登れます。壁のような新雪は手で雪を足元にかき落とし、踏みしめ階段を高くしながら登って行きました。先頭はかなりの労力を使います。息が荒くなったら次の人に譲って呼吸を整えます。何度もこれを繰り返し、やっとのことで尾根に取り付くことが出来ました。尾根に出れば歩きやすくなりました。734m辺りからはなだらかで、新雪は気持ちよく周りの山々も見え雪景色を楽しむことが出来ました。
鞍部を過ぎると背丈を越える雪庇が行く手を阻んでいます。私は「右手から回り込むんだなぁ」と思っていると、鈴木さんは「こういうのを見ると血が騒がない?」と言って闘志満々。私には理解出来ませんが、もう鈴木さんはピッケルや手で雪をかき落とし踏み込んでいます。これを繰り返してみごと階段を作って登りました。今峰さんはその階段の一つにピッケルを差し込んで、私達が乗っても階段が崩れないように補強をしてくれました。
予定の行程の5分の1程しか歩いていませんでしたが、チラチラ雪の降る天気はこれ以上良くなりそうもなく、9時半に歩くのを止めました。雪のブロックを積んで雪洞を作り、お昼です。雪の壁さえあれば風もなく暖かくラーメンが食べられました。
10時半、下山開始です。雪の下りは本当に歩きやすいのですが、ルンルン気分で歩けるのは尾根筋だけ。さあ、尾根を外れて取り付き点へ向かいます。上から見るとよくまあこんな急な所を登ってきたものだと感心するばかりです。そして、ワカンで出来た階段を慎重に降りて行きました。ふと顔を上げると静まりかえった九頭竜湖に黄色の欄干が映える箱ヶ瀬橋の美しい景色が目に入りました。しばし見とれてから無事下山。登りに2時間半かかった行程をわずか30分で下りてしまいました。
山頂には全く手が届きませんでしたが、ワカンの使い方を手取り足取り教えてもらえ、とても有意義な山行になりました。簡単な作りなのに素晴らしい働きをするワカンに惚れ込んでしまいました。                                              [竹中美幸 記]

[日 時] 平成27年2月15日(日)
[場 所] 福井県大野市箱ヶ瀬 九頭竜湖南
[参加者] 今峰正利、後藤 允、鈴木寛人、竹中美幸、林 靖子
[タイム] 美濃4:30=箱ヶ瀬橋7:00―1つ目鞍部を過ぎた辺り9:30~10:25―箱ヶ瀬橋11:15=13:30美濃(解散)

[地 図] 白鳥(岐阜1-4)、越前朝日(岐阜5-2)

1月積雪期登山研修山行 徳 平(べら) 山 (1143.1m 三等三角点)

1月積雪期登山研修山行

徳 平(べら) 山 (1143.1m 三等三角点)

山P1250036

▲快晴の徳平山山頂で参加者一同

雪山登山の案内に誘われ、心浮き浮きで準備をする。自宅出発は深夜となった。我が家の老犬・猫は寝息を立て、夢の中で起きる気配も見せない。途中小林さんと合流し最初の集合地である美濃市へと足を進め、そこで2台の車に分乗し最終集合地である国道158号線油坂料金所跡地へと車を走らせた。集合時間は6時である。現地は未だ日の出前で薄暗かったが、除雪の雪が積み上げられ一面の雪であった。今回の山行は現地直行の3人を含め、10人で登ることになった。ここから3台の車に分乗し国道を少し下り、左側の路肩に車を止めた。駐車スペース確保のためにスコップを持参したが、何とか車を止めることはできた。

 
ここから登山開始である。空も東の方が少し明るくなってきた。天候は良さそうで、天気予報はバッチリの登山日和である。周りは一面の雪景色。ここでスノーシュやワカンを履き出発。登り口の標高は約600m。九頭竜川に架かる橋を渡り、直ぐに山に取り付いた。
いきなり急斜面を登ることになった。ピッケル片手に一歩一歩足を進めるが、ワカン歩きに不慣れなので思うように足が進まない。尾根まで約300mの標高差をしっかり汗を掻き登りきる。尾根からは周りの山々を眺めながら頂上を目指す。雪は良く締まっており、ブッシュも雪で完全に覆われている。この尾根から山頂までにはブナやミズナラなどの巨木も多い。雪庇に注意を払いながら10時40分に徳平山頂上に到着した。頂上は360度の眺望であり、真っ白な御嶽山、白山や県境の平家岳等々の山々を美しく眺めることができた。
最初の計画では赤樽山へ足を進める予定であったが、予定を変更しこの場所で雪洞やザイル扱いなどで楽しむことになった。雪洞は山頂付近の雪庇を利用して作った。鈴木さんの指導の下、スコップで雪を掘り、この雪を利用して雪洞の前に壁を作り、奥は人が横になれるように掘るのがベストとのことであった。その後、昼食や写真撮影などを行い来た道を戻ることになった。
尾根を気持ち良く歩くこと1時間程で急登の取り付き位置に到着した。ここから慎重に下ることになった。最後の急坂は、ザイルを掛け懸垂下降を行い来た橋を渡り車へと戻り、楽しく有意義な山行の幕を下ろすことになった。                  [馬渕 等 記]

[日 時] 平成27年1月25日(日)

[場 所] 福井県大野市上半原 九頭竜湖南

[参加者] 今峰正利(L)、鈴木寛人(SL)、神山敬三、後藤 允、小林和雄、竹中美幸, 久田宗昌、林 靖子、馬渕 等、山本善貴

[タイム] 民有林入口6:50―尾根(約900m地点)8:30―徳平山10:40~12:25―尾根(約900m地点)-民有林入口15:10(解散)

[地 図] 白鳥(岐阜1-4)

支部総会・春期懇親山行 飯盛山(745m 三角点なし)、西津汲(点名)(793.3m 三等三角点)

支部総会・春期懇親山行

飯盛山(745m 三角点なし)、西津汲(点名)(793.3m 三等三角点)

山P4260012

▲西津汲頂上での記念写真

今年の支部総会の開催場所は、岐阜駅から2㎞程東に行った入舟町の旅館楽遊。3階建てのビルで、駐車場は狭く風呂は男女交互。岐阜の街中にまだこんな旅館があるのかと感心したが、取り柄は貸し切り状態で他の人に気兼ねなく振る舞えること。
例年通りの事業報告と事業計画、決算と予算等の議案が滞りなく承認される。岐阜今西錦司賞は不詳私、堀が受賞することとなった。10年にわたり事務局長を務めたことや支部報その他書籍の編集出版の功績と
いうことだが、思えば長いことやってきたなとしみじみ思った次第である。今年は新しい顔ぶれも多く、懇親会は和気藹々楽しく過ごすことが出来た。
翌朝、旅館向かいのスーパー駐車場で隊列を整え出発、揖斐川町公民館へ向かう。そこで待ち合わせや車の乗り合わせをする。公民館の駐車場からは、これから登る2山が鋭く尖って綺麗に並んでいるのが見える。高さは低いがなかなか美形な山である。
国道303号線を北上し、日坂への道へ左折しすぐに林道に乗り入れる。舗装された道を終点まで。終点の駐車場は狭く、我々の車はギュウギュウに詰めて駐車したが、後からの登山者の車は道路脇に駐車せざるを得ない状況であった。
よく整備された緩やかな遊歩道を登る。30分程登ったところで左にトラバース道がある。それを辿ると欅の巨木があり「月の株」と看板が掲げられている。麓からも見えこの山のシンボルとなっている木だ。そこで暫く休み、その先も緩い尾根筋をジグザグに登るといつの間にか飯盛山の頂上、呆気なく着いてしまった。頂上はゆったりとした広場で大人数でも寛げるが、立木が多く見晴らしは今一といったことろか。
ここまてで帰るという早田前支部長他数名を残し、西津汲に向かう。道は途端に悪くなり、岩がゴロゴロした急な下りである。慎重にコルまで下ると今度は藪に覆われた道を捜しながらの登り。それでも草の背丈が低いので助かる。頂上直下にある反射板を目標に登り、その先に三角点があった。先客の1グループがいたが三角点周辺を空けてくれていたので、我々がちゃっかり占領して暫し寛ぐ。特に代わり映えしない山だったが、ヤマシャクヤクやヒトリシズカ、イチリンソウ、それに絶滅危惧Ⅱ種のミノコバイモがあったと花好きの皆さんには収穫のある山だったと思う。
なお、西津汲の山名を当初私のうろ覚えで「蟻山」としていたが、何処を捜してもその名前は出てこない。前述の「月の株」の看板に括弧書きで「蟻山の天狗の木」と記載してあったので、そこら辺から来たのだと思う。頂上には「外津汲山」という看板もあったが、無難なところで点名の「西津汲」と表記したことをお断りします。      [堀 義博 記]

[日 時] 平成27年4月25日(土)、26日(日)

[場 所] 支部総会;「旅館楽遊」  岐阜市入舟町3丁目18-2                              懇親山行;岐阜県揖斐郡揖斐川町西津汲

[参加者] 猪又敦子、大脇美代、織田沢美智子、神山敬三、後藤 允、西條好廸、清水千枝子、白木貞次、杉山美智子、関本澄子、関本俊雄、高木基揚、竹中美幸、竹中佳美、長屋桂子、縄田さかゑ、林 一美、早田道治

藤田純江、堀 義博、堀井昌子、松本 良、馬淵 等、三宅一正、水谷 透、村松哲彦、苅谷敬三(以上、総会及び山行参加)、東  司、今峰正利、太田義一、岡田育子、岡田清美、小田幸枝、久野菊子、熊田宗次

鈴木寛人、野村百合子、廣瀬 正、藤井法道、水谷嘉宏(以上、総会のみ参加)山本善貴(以上、山行のみ参加)

[タイム] 「旅館楽遊」7:50=揖斐川町公民館~9:00=林道終点9:25~9:35―月の株(欅)10:00~10:10―飯盛山10:30~10:45―(点名)西津汲11:30~12:25―飯盛山13:00  ~13:10―

林道終点13:45~14:00=揖斐川町公民館~14:40(解散)

[地 図] 谷汲(岐阜7-4)、横山(岐阜11-3)

岐阜県民スポーツ大会

岐阜県民スポーツ大会 山岳競技 

山岳マラソン競技、集団登山(箱岩山979m)案内 img088

周辺地図 img089

コース図 img090

山P9130023

9月12日(土)~13日(日)曇り、小雨のち晴れ

12日の17時に白川町大野台パーク(旧、岐阜県立白川高校)で受付して、各山岳会との懇親会宴会。

13日7時半から開会式、スタート地点となる箱岩山の登山口に車で移動し、9時40分競技開始、スタートとなりました。

参加チームは岐阜市、各務原市、大垣市、美濃加茂市、関市、多治見市、中津川市、高山市からの選抜3名。

Aは39歳以下、Bは40~49歳、Cは50歳以上

選手は2L のペットボトルを2本背負って、2.1キロのコース標高差200mの林道を走りました。

一般の方は登山道を登り、ゴール地点の登山口で、選手を迎えました。

山P9130016

ゴールした後は、全員が小雨の降る箱岩山登山をして、会場に戻りました。

昨年の一位は高山市、今年も4連覇を狙っての出場だ。2位は競合の大垣市。

結果は1位が大垣市、2位が岐阜市、3位が高山市となりました。

今年の岐阜市の順位はAの選手が3位、Cの選手が7位に入り、総合2位になり表彰台に立つことができました。

Cの選手は50歳台で1位の表彰を受けた。

山P9130040

ちなみに岐阜支部から参加の山本で、昨年の悔しさから日々トレーニングを積んできた成果が出たようだ。

 

 

海外山行 カムチャッカ島

海外山行 カムチャッカ島

7月22日(水)~26日(土)

参加者 竹中(佳)、藤田、林(靖)、長屋、久野、藤井、高木、三宅、水谷(透)、堀井、高橋、棚橋

成田から3時間で着きバスでホテルへ。23日ロシア製のトラックで道なき道を2時間ほど走り標高800mのベースキャンプのバンガローに入る。

足慣らしで標高1200mのラクダ山に登る。

24日2400mのアバチャへ登山。6時から14時まで8時間かけて頂上へ。途中、氷からザレ場へのトラバースで1人リタイヤ。

頂上からはコリャック山が美しい。5時かけて下山した。

 

バリエーション大倉谷沢登

バリエーション大倉谷沢登 

8月2日(日)

参加者 木下、白木、関本、竹中(佳)、小林、古田(家族) 飛騨山岳会から丸山、小林(女)

滝壺を泳いだり迂回して登る。

また、4m程滝を下りた。古田家族には木下がリード。

新入会員は普通山行で体力・技術を観察してからバリエーションに参加を認める。(危険が伴うため)