自然観察会
「権現の森林づくり」のフィールドにおいて、これまでに植栽した樹木のモニタリング調査を行った。
これは,平成28年に選定した13種32個体の供試木の植栽位置を確認した後,その生長量を計測するもので、一部に雪害による損傷が見られたものの、全てが活着していた。
過去には、ニホンジカによる食害を受けて枯死した個体も30%を超えるなど多く見られたが、防鹿網の設置の効果で、ニホンジカやイノシシの侵入はなく、植栽木の食痕はニホンノウサギに限られていた。
ただ、タヌキとみられる糞塊が確認されたことから中型の哺乳動物が侵入しているようである。
また、雪害を受けた個体については、苗木の幹が折れてはいるものの、地際からの萌芽が旺盛で、今後の生長が期待された。
なお、平成29年5月に新植した苗木については、植栽当年の活着状況を知るために、秋季にサンプリングして同様の計測を実施することを考えている。
因みに、供試しているのは、クリ・イヌシデ・ヤマモミジ・ミズナラ・ヤマボウシ・ブナ・ナツツバキ・エゴノキ・ウラジロノキ・タムシバ・アオハダ・オオバクロモジ・ホオノキで,本年は新たにイタヤカエデも追加植栽されている。
当日は晴天に恵まれ、調査は午前中で終了したことから、昼食後に周辺に自生する植物の観察を行った。
その際に自生するエビネの一種を観察した。
例年になく開花期間が長いようで、ほぼ全個体での開花と良好な生育が認められた。
また、下山時に登山道の一部補修等を行うなど作業をして、無事に道の駅に帰着した。 [西條好迪 記]
[日 時] 平成29年6月4日(日) (晴れ)
[場 所] 揖斐郡揖斐川町東横山 「権現の森林づくり」のフィールド
[参加者] 西條好迪(L)、大口瑛司、神山敬三、小島孝子、下畑佐和子、白木貞次、
杉山美智子、竹中美幸、藤井法道、馬渕 等 計10名
[タイム] 道の駅「ふじはし」7:30=モニタリング調査(9:00~11:30)~植物観察(12:30 ~13:30)~作業(13:30~14:30)=道の駅「ふじはし」15:00(解散)
[地 図] 美濃広瀬(岐阜11-1)