小津権現山「私たち県民の森林づくり」 26度後半の活動経過

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小津権現山「私たち県民の森林づくり」

経過報告
小津権現山「私たち県民の森林づくり」

今年度後半の活動経過を報告させていただきます。        [堀 義博 編集]

第8回 8月24日(日) 天気:曇り  参加者:JAC2名
昨夜になって雨の予報に急きょ今日の作業中止の連絡をした。しかし朝、雨が止んでいたので参加者が有ってはと思い待合時間に道の駅へ行く。長屋さんからナツエビネの花を見に行くとの連絡を受けていたので、結局2人で植栽地に向かった。先週残した林道の草刈りや台風で飛ばされた植栽地の看板やのぼりなどの立て直しなどを行い、昼頃に下山。お目当てのナツエビネはしっかり花を付けていた。

第9回 9月7日(日) 天気:晴れ  参加者:JAC6名

13-1.角材・板材のボッカ
前夜の大雨も朝には雲一つない好天。天気に恵まれなかった今年の夏を思えば、心躍るような作業日和である。中島さんが道具小屋補修の角材や板材を乗せて駆けつけてくれたので、今日は予定外の作業になるが念願の小屋の大修理を行うことにする。
登山口から全員で資材をボッカした後、小屋の中の資材をすべて放り出し虫干しする。実に10年ぶりに外壁がこれまでのビニールシートから衣替えが出来ることになった。午前中に外壁を張り終え、午後から小屋の内部の棚や屋根部分の補修、防腐剤による塗装などを行う。午後2時前には見違えるようになった小屋へ再び道具を収めて帰途に就いた。
日差しはまだ真夏のようだが、植栽地のそこここに秋を告げるススキの穂が見られた。マイマイガによる食害で若葉を一度は食べつくされてしまったが、8月には見事再生した。しかしブナ爺やブナ婆は丸坊主のままで、その再勢力が無いのか来春の芽吹きが心配だ。

13-2.小屋外壁

第10回 9月21日(日) 天気:晴れ  参加者:JAC7名
国道の本格的な架橋工事で林道への乗り入れが出来なくなるのではと懸念したが、幸い当局の心遣いによりこれまで通り入ることが出来大いに助かる。
今回は登山口で育てたブナやミズナラの自前苗の内ポット苗60本をブナ爺の上部に植樹した。これまでは森林組合で手当てした苗木のためその生育にやや疑問があったが、今回は現地で調達した実生から育てた苗木と云うことで期待したい。植栽地内での自前苗も約150本余りが順調に育っており、来年度以降には植え付けが出来る予定である。
今年も日本で唯一渡りをする蝶、アサギマダラが植栽地を飛んだ。初夏に大発生したマイマイガによる食害でドングリやブナの実が極端に不作で、里へのクマの出没が頻繁にニュースとなっている。権現の森林でもイノシシやシカが良く見られので、念のため鈴やラジオを付け入ることにする。秋山シーズンの到来と云うことでこの日は登山者が見られた。
第11回 10月12日(日) 天気:曇り  参加者:JAC5名
今にも降り出しそうな天気だが、植樹を行うには好都合と今回も80本の植樹をする。自宅で丹念に育てたブナやミズナラの2~3年生のポット苗を登山口まで軽トラで運び、手分けして植栽地までボッカし主に植栽地までの登山道脇に植える。クワで穴を掘り、雪などで流されないようにしっかり足で根元を踏む。その後植栽地に入り下部の下刈りなどを行う。
植栽地のあちこちに鹿の寝床の跡が確認された。今までも見ることがあったが、今回ほどの数は初めてで、食害の多さといい全くお手上げの状態である。しかし食害で枯れた主根の下から健気にも多くの萌芽が確認でき、これを唯一の希望に根競べを続けるつもりだ。

第12回 10月26日(日) 天気:晴れ  参加者:JAC6名
登山道脇に60本ほどのミズナラなどの苗木を植栽した後、新たなエスケープルートの開拓に取り掛かった。植栽地取り付の尾根から来年度新たに出来ると思われる林道までの250mを結ぶルートで、とりあえず下刈りを行う。ルート上には急な所も有るので、年度以降階段などの整備を行うことにしたい。標高800m辺りからミズナラやシロモジ・ナツツバキなどの紅葉が例年になく早く始まっていた。

第13回 11月2日(日) 雨天のため作業中止

第14回 11月15日(土) 天気:雨時々みぞれ  参加者:JAC13名

13-3.芋煮会 (1)
今年度の最終例会は小屋じまいを兼ねて恒例の芋煮会を行う。朝は雲一つない晴天で雨の確率10%。最終例会を楽しみにしていたが、登山口に着くころからあいにくの空模様になる。11月ともなると日本海からの季節風で連日しぐれ模様が続くものと諦め、芋煮会用の材料などを手分けしてボッカする。作業はのぼりや仮設トイレ、水場のホースなどの撤去、それに一部刈り残した植栽地上部の下刈りを草刈り機3台で一気に行う。
途中で雨が雪に変わり本格的に降り出したので、11時半から予定した芋煮会を早々に始めた。1年の締めくくりとして反省会を兼ね、次年度以降の森林づくりの進め方などについて話し合う。寒さも忘れ午後1時頃まで楽しく歓談し、来年10期目の再会を約し下山した。登山口の付近まで紅葉も終わり、植栽地は初雪をいただいて冬化粧に変わっていた。

13-4.第十四回参加者(最終回)

1年の総括
今年度は14回の作業を行い、参加者99名、植栽樹木(ブナ・ミズナラなど)300本だった。平成16年9月以来、通算127回の作業で延参加者1634名、総植栽樹木1974本となった。
今年は例年に比べ台風などによる林道の損傷などが少なく、怪我やトラブルの無かったことが何よりであった。森林づくりを始めた頃に比べシカやイノシシ、ウサギなどが異常ともいえる速さで増えたことによる苗木の食害、マイマイガの異常発生による若葉の全滅をはじめ、毎年繰り返される積雪による苗木の流失・中折など自然の厳しさを痛感させられた一年でもあった。

 

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