註 最も高いピークはミティカス(2917m)だが、参加者の技術・体力を考慮し、次に高いスコーリオ・ピーク(2912m)にアタックした。
6月8日(金)中部国際空港を出発。成田経由でカタール航空機でカタールの首都ドーハへ向かう。成田~ドーハ間、約10時間。機内泊 [竹中佳美 記]
6月9日(土)日付が変わって、夜明け前にドーハ着。航空機を乗り換えテッサロニキ空港に到着、専用バスにてリシロホに向かう。高速道路を4時間走り、夕方山麓のホテルに到着。さっそく街を散策した。 [竹中佳美 記]
6月10日(日)バスにて1時間ほどで登山口のプレオニア(1500m)に到着。馬が数頭休息しており、山小屋へ荷物を運ぶ専用馬とのことであった。
登山開始前のミーティングを行い、登山開始。緑輝く樹林帯から谷沿いをゆっくり景色を見ながら高度を上げると、エーゲ海も見え出す。2時間ほどで樹林帯を抜け九十九折りの登りが始まると、徐々に隊列も乱れ始めた。雪渓を通過し山小屋が見え始める頃に小雨が降り出す。けれど、4時間少々で全員無事にスピリオ・アガピスト小屋(2100m)に到着。
国立公園内の山小屋で、造りも強固で清潔。女主人のマリアさんの出迎えを受け、各自夕食をいただき早めに就寝した。 [竹中佳美 記]
[タイム]プレオニア登山口10:00-休憩2回-アガピスト小屋14:20
6月11日(月)いよいよオリンポス登頂の日である。山小屋から見上げるオリンポスは青空をバックに頂稜を輝かせている。
今日は長丁場となるので、タイムリミットを14時半として歩き始める。まずは10分ほど下り、小さな雪渓の末端を横切る。やがて樹林帯を抜けると低木帯になり、色とりどりの花が見られるようになる。尾根上に出るとお花畑が広がっている。ここからはガラガラの登山道がジグザグに続き、谷を挟んだ向かい側に見えるなだらかな尾根には雪も残っている。正面に岩壁が顔を出すと、カール最下部の喉の部分に出る。眼前に広がるカールの最高点がオリンポス山のスコーリオ・ピーク(2912m)だ。
カールの縁に続くガラガラの登山道は急で、すぐそこに見える所でも意外に時間がかかる。ここが一番辛い箇所かも知れない。右上の岩場にカモシカが数匹現れ、単調な登りを少しは癒してくれる。スカラ・ポイント(2866m)とスコーリオ・ピークの分岐まで来ると、オリンポス山の最高峰であるミティカス・ピーク(2917m)が望めるようになった。
スカラ・ポイントへの道に入ると下山する人々と出会うようになった。その中でヘルメット姿の人はミティカス・ピークを目指した人のようだ。多くの現地の人は登頂後下山し、そのまま自宅まで帰るようである。スカラ・ポイントに着くと、ミティカス・ピークが眼前に聳え、山頂に立つ人の姿も見える。スカラ・ポイントからはようやく稜線のなだらかな道となり、30分ほどでスコーリオ・ピークに着く。コンクリートの標柱が立っているだけである。ここで昼食を摂るが、意外に風が強く肌寒い。
下山はスカラ・ポイントを経ず、カールの中のトラバース道を下る。下りは早いもので、あっという間にカールの喉に着いた。しばらく下ると樹林帯の中に山小屋が見え、タイムリミットの14時半には山小屋がすぐそこにあった。 [水谷 透 記]
[タイム]山小屋7:40-尾根(お花畑)8:30-カール喉9:30-スカラ・ポイント11:05-スコーリオ・ピーク11:40~12:25-トラバース合流点13:00-カール喉13:30-山小屋14:55
6月12日(火)今日はアガピスト小屋からの下山です。エーゲ海を眺めながらオリンポス山との別れを惜しみ、ゆっくり下りました。登っていく多くの登山者との挨拶も弾み、3時間10汾でプレオニア登山口に到着、久しぶりにレストランで食事をしました。
バスで3時間ほどかけて南の方角にあるカラバンカの街へ移動しました。突然目の前にメテオラの巨大岩峰群が見え、全員歓声を上げ感動しました。ホテルに到着後は街を散策しつつ、夕食はレストランで酒類と豊富なギリシャ料理をいただきました。 [藤田澄江 記]
[タイム]アガピスト小屋7:30-プレオニア登山口10:40
6月13日(水)今日は世界遺産のメテオラ観光です。ホテルから歩いて巨大岩を周り、40分かけて快適な石段を登りメガロ・メデオロン修道院に着きました。そこで16世紀の建物や博物館、80mほどある人工荷下ろし索道などを見学しましたが、車やバスでも観光客が来ていました。 その後、遥か前方下にあるルサヌ修道院を目指し、炎天下の中舗装道路を1時間ほど下りましたが、到着したら休館でした。登山道に入ると道中カラバンカの街並みが展望でき、巨大石群と修道院が多くあり、その景色に圧倒されました。猛暑の中を1時間半ほど登り、アギア・トリアダ修道院に到着。見学後10分ほどの登りでバスに乗り込みホテルに到着しましたが、直射日光が強く、暑さにヘトヘトでした。 [藤田澄江 記]
6月14日(木)今日は旅の最後の日で、バスでアテネに向かいました。道中オリーブ畑が一面にあり、アテネに近づくにつれ左側にエーゲ海が望めました。3時間ほどでアテネに到着、通訳のマレリナさんを乗せて、市内観光にスタートしました。
最初に街の中心にあるアテネ遺跡、アクロポリスの丘に案内していただきました。石段を登り、パルテノン神殿をはじめイロド・アティコス音楽堂、アテナ・ニケ神殿、ブレーの門、エレクティオン、ティオニソス劇場などを見学しました。パルテノン神殿はアテネの守り神、アテナ女神にささげられた神殿ということでした。
その後歩いてアクロポリスの丘の東側へ周り、オリンポス十二神の最高神であるゼウスに捧げられたゼウス神殿、1896年に第1回を開催し108年後の2004年にも第28回を開催したオリンピックスタジアムを見学しました。シンタグマ広場では、国会議事堂の前で衛兵の交代式を見ることが出来ました。
最後の楽しい夕食をした後、アテネ空港からドーハを経由して、15日全員無事に羽田空港に帰着しました。 [藤田澄江 記]
[参加者] 小島孝子、篠田喜美子、清水友子、下畑佐和子、竹中佳美、林 靖子、日置文夫藤井法道、藤田純江、水谷 透、山田昌教、ほか3名 計14名