3月例会山行 鍋倉山( 516m 三角点なし ) ~ 藤倉山( 643.5m 三等三角点 )

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「嘘だろう」「信じられない」。一週間前に下見をした結果を連絡した時に返ってきたのがこの言葉でした。「稜線には2mの積雪があり、ワカン、軽アイゼンの用意を」と話しても、皆半信半疑。このところの暖かさ。伊吹山すら黒くなっているので、700m足らずの山。信じられないのも無理はありません。ところが、今庄へ向かうと今度は私の方が???。たった一週間で、今庄の景色が一変していたのです。一面真っ白だった田は黒くなり、民家の屋根に残っていた雪も無し。驚くばかりの変化でした。
今庄の駅に駐車し、準備をしてから宿場町を通って登山口へ向かいました。先週は登山口からいきなり雪でしたが、今日は雪もなく乾いた歩き易い道になっています。弘法寺までの道脇には石仏が並んでいますが、雪囲いがされたままでした。「そろそろ外してほしいよ~」とつぶやいている石仏様の声が聞こえてきそうです。周りに目をやると、マンサクや椿の花が咲き始めています。椿の花は少し優しい赤色で可愛らしい。私の地元垂井町の南宮山も椿の多い山ですが、鍋倉山、藤倉山は南宮山以上に椿がいっぱいの山でした。もう少し後にまた訪れてみたら、みごとな椿街道となっていることでしょう。見てみたい気がします。
弘法寺から一旦下り、鍋倉山へ登ります。北斜面には雪が現れ出します。どこが山頂なのかわからないような鍋倉山を過ぎるとまた下ります。さあこれからが今日の踏ん張り所、藤倉山への稜線に向かって、雪の急な斜面を登ります。ここで軽アイゼンを着けました。脚がつり出した方がみえましたが、神山さんがロープで確保して下さり、皆登りきることができました。大木の根元を覗き込むと、稜線の積雪は1m程、一週間で1mも下がっています。登山道も日毎に変化しているのだとつくづく思いました。来週は雨が続く模様。雪はもうなくなってしまうのでしょうか。私たちが藤倉山の最後の雪を楽しんだのかもしれません。
ここからは東へ向きを変え、藤倉山を目指しました。山頂は644mと高くはないのですが、なんという素晴らしい展望地でしょう。近くは杣山、日野山、その向こうには白山の峰々が連なり、東は三周ヶ岳、美濃又丸、笹ヶ峰、金草岳がくっきりと見えます。堀さん、神山さん、梅田さんの口からは、山や峠の名前がぽんぽん出てきます。ふむふむと頷きながら聞き、私はおいしいお昼のカレーヌードルをすすり、幸せな一時を過ごしました。
さて、下りにかかります。ザラメと化した雪の上を、何人か踏み抜きながら歩きました。
雪が少なくなった所でアイゼンを外して燧ヶ城址を通り、雪の少ない稲荷神社へ下山しました。駅に戻る途中では江戸時代から続くという造り酒屋に寄ってお土産を買い、車一台は今庄のお風呂へ、もう一台はまっすぐ帰路につきました。
振り返ると、岐阜支部の3月例会は、その年の豪雪地域へと吸い寄せられているような気がします。昨年は大雪に見舞われた滋賀県の綿向山でした。雪がたっぷりあり、山頂からの下りはアイゼン無しで歩かれたベテランメンバーもみえましたが、バリバリに凍りついた激下り、私はアイゼン無しで歩けませんでした。事前に情報を入手し、色々な状況に対応できる準備をする事が大事です。使用するしないは各自の技量にもよりますが、やはり使えば安心です。過剰な荷物はただ重いだけですが、持っていれば心の余裕が持てます。
今日も歴史を感じながら町や山を歩き、天気に恵まれ、展望に恵まれ、勉強もし、更に笑いも絶えない山行となりました。家に帰ってからはお土産を一杯。深い深い眠りにつくことができました。                          [竹中美幸 記]

[日 時] 平成30年3月18日(日) (晴れ)
[場 所] 福井県南越前町今庄
[参加者] 苅谷敬三(L)、梅田直美、神山敬三、杉山美智子、竹中美幸、林 靖子、        堀 義博、三宅一正                      計8名
[タイム] 美濃国分寺前6:50=小谷城SIC=今庄IC=今庄駅8:10~8:30-弘法寺9:30-鍋倉      山10:25~10:35-藤倉山12:05~13:00-燧ヶ城址(愛宕山)14:15-車止め14:45
=美濃国分寺16:40(直帰組)、17:30(入浴組)(解散)
[地 図] 今庄(岐阜14-1

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