3月例会山行(積雪期登山研修)
徳平山(点名 東市布) (1193.07m 二等三角点)
半ば雪に埋った民有林道入口の標柱前に車を停め、今回の山行は始まった。九頭竜川に架かる橋を渡って、直ぐに山に取り付くことになっていた。しかし、北斜面といえども見上げる急斜面は、残雪よりも一冬雪に押し付けられていた落葉や岩がむき出しているところの方が多い。かろうじて残っっている残雪を伝って、750m付近の尾根に出る。ここまでが本日一番の登りで、ここから先は楽々の尾根歩きが期待できる。
904mのコブと細い尾根を越えたあたりから、ようやく雪のびっしりついた山となってきた。雪面はきらきら光り、よく締まって快適に歩ける。この山域は広葉樹林であり、広い尾根には、大きいブナやミズナラも多く、枝先には先秋の熊棚やヤドリギがついている。振り返ると、2月の例会山行で歩いた野田平から熊ヶ岳までが眼前に広がっている。下山口予定の1111mピークを過ぎ、9時5分には雪庇のついた徳平山頂上に到着した。北面の枝越しには白山、南面はこれから進む予定の越美国境が谷越しに望める。
写真を撮り小休止した後、再出発する。頂上からの降りは急斜面。しかも、南斜面だけあって地面も露出している。鞍部から先は再び雪に覆われた尾根が続く。緩やかな尾根は、根上がりヒノキの大木の道でもある。尾根上は見晴らしがよく、前面にどっしりとした山容の滝波山、右手にはつるつるの平家岳、その奥に荒島岳が在る。左手には越美国境越しの御嶽山が在る。 10時 ▲徳平山山頂の様子
20分、1148mピークの越美国境に到達する。南を望むと1126.4mの宇斗股三角点まで、越美国境が長く続いている。時間的に見てそこまで行けぬと判断し、今まで歩いてきた徳平山の尾根の先に白山を望み昼飯とする。
軽い昼食後帰路につく。急上昇してきた気温は今歩いたばかりの尾根の雪を腐らせはじめ、徳平山への登り返しの南斜面は一層雪の無い地面を拡がらせていた。50分ほどで徳平山頂上を越えて、北東に延びる一つ目の尾根を下山道にして進む。本当はもう一つ登り返したピークから続く尾根を下る予定だったのだが、この尾根の先も入谷林道に出るので良しとして下っていく。進むにしたがって杉の植林地となり、尾根は狭くなり岩が出てきたところで尾根左の沢に降りることにする。降りた沢は明るく広く、サワグルミなどの渓畔林となっている。そのため、今までのツボ足歩きではズボッとはまるようになったので、かんじきを使用し始める。平らな沢は直ぐに狭くなり右から山腹がせまってきたが、斜面は現在施業しているような杉植林地となっているので、そのまま進むこととし、日陰でやや凍った杉尾根の斜面をかんじきでトラバースしていく。やがて、尾根の切れた先に赤テープが見え、沢の左先に明るく開けた林道が見える。1m幅ぐらいの水の流れる沢を横切って、入谷林道に出る。
いま降りてきた沢は、林道終点から沢詰めして頂上に出るのに使われたルートらしい。林道は所々地面が露出してきたので、かんじきを外し40分程歩いて九頭竜川の橋を越え、国道158号に出た。橋を渡る手前には、本日歩いた山域が入谷国有林であることを示す看板があった。 [鈴木寛人 記]
[日 時] 平成26年3月23日(日)
[場 所] 福井県大野市上半原、入谷
[参加者] 今峰正利、白木貞次、鈴木寛人、竹中佳美
[タイム] 民有林道入口6:20-尾根904m地点7:30―尾根1111m地点8:30―徳平山9:05―越
美国境交叉1148m地点10:20~10:45―徳平山11:35―入谷林道終点13:10―入谷
林道始点・国道158号線出合い13:50(解散)
[地 図] 1/20万;岐阜 1/5万;白鳥 1/2.5万;白鳥