9月自然観察会(鷹の観察参考) 下呂御前山( 空谷山 1412.0m 三等三角点 ) 平成28年9月25日(日)

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9月自然観察会(鷹の観察参考)

下呂御前山( 空谷山 1412.0m 三等三角点 )

前日まではっきりしない天気が続く中、今日は朝から気持ち良く晴れた。

道の駅平成から下呂へ向かい、下呂ふるさと歴史記念館で日本野鳥の会の大塚先生、長野から参加された村松さんと落ち合う。

観音峠に到着したのは9時半頃。ここからの眺めは良く、金華山から御在所の方まで見渡すことができる。
今日の主な目的は、日本から南方へ渡る鷹の観察である。

大塚先生の解説が始まる。

鷹には渡りを行う種と行わない種があり、渡る種はサシバ、ノスリ、ハチクマ等である。

伊吹山麓に生息するイヌワシは渡らない。渡りを行う理由はエサである。

多くは昆虫を食するため、冬場は東南アジアに渡って行く。

東南アジアから日本に渡るのは、日本のエサ(昆虫、小動物)に余りがあるためであり、東南アジアに生息し続けたのでは競争が激しくなり過ぎるとのこと。

なお、渡らない種は日本固有の種を食する。
この時期に渡る鷹は北の方から白樺峠を経由し、御嶽山と乗鞍岳の中間、チャオ御岳付近を通り、金華山、伊良湖岬の方へと移動する。

鷹は上昇気流を利用して大きな円を描くようにして高度を上げて、目的地へ向かって降りて行く。

上昇気流が発生する西向き斜面を用いて高度を上げることが多く、多くの鷹が集まって高度を上げる様はまるで柱のように見えることから、大塚先生は鷹柱と呼んでいた。
さて、解説を聞く間にもサシバが2~3羽渡って行く。

肉眼ではかなり小さいけれど、優雅な鷹の姿が確認できる。

20羽ぐらいの大群が見えたが、御前山の方向へ消えた。

ここに居てはダメだと登り始める。観音峠からの道は藪であるが、濃いものではない。

樹林帯を行くため鷹は見えない。しかし、ミズナラの木が大きな枝ごとはぎ取られ、実が全て無くなっている所が2箇所程あった。

熊の仕業であろう。大勢で歩いているため恐怖は感じないものの、1人だと怖いと思われる。

途中で下呂からの登山道と合流し、11時半頃山頂へ到着。
山頂は見晴らしが良く、御嶽山が見える。山頂がほんの僅かであるが確認できた。

ここで観察会の続きを行う。20分くらい待ったが、なかなか現れない。

ようやくクマタカが現れた。かなり近く、観音峠で見たよりもかなり大きく見える。

間近かで見たのは1羽であったが、優雅な姿を近くで見ることができ感動した。
下山は往路を下ったが、途中、林道へ抜ける道があると別の登山者の方から聞いたのでそちらの道から降りる。

13時頃観音峠へ到着、鷹の観察へ何人もの方が来られている。

降りて来る20分くらい前に200羽の大群が来たと聞き、タイミングの悪さを嘆いた。鷹

の渡りの大群こそ見逃したが、何羽かの姿を確認できたこと、また、大塚先生のお話を聞けたことで、とても勉強になった。

[久田宗昌 記]
[日 時] 平成28年9月25日(日)
[場 所] 岐阜県下呂市森、同市小坂町大洞 境
[参加者] 藤田純江(L)、小林和雄、後藤 允、清水千恵子、白木貞次、白木しづゑ、下畑佐和子、竹中美幸、竹中佳美、長屋桂子、久田宗昌、藤井法道、村松哲彦、ゲスト 大塚之稔(日本野鳥の会岐阜代表)
[タイム] 道の駅平成7:20=下呂ふるさと歴史記念館9:00=観音峠9:30~10:00-下呂御前山11:30~12:30ー観音峠13:00=道の駅平成16:00(解散)
[地 図] 湯谷(飯田9-4)、宮地(飯田10-3)

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